清塚信也 OFFICIAL BLOG: DIARY

DIARY

2007.06.18

DIARY

何かを我慢した後に得る幸福感や達成感は、どの感動にも負けないパワーを持っていると思う。
クラシック音楽や、映画館での映画鑑賞、生の舞台演劇など、
いわゆる、「集中して、辛抱して見続けないといけないもの」の人気が落ちてきている。
これは、これからの日本にとって、少し危険なことではないのかと思う。
スリルや刺激でアドレナリンを分泌させて、目先の快感を味わうことが「感動」だと取り違えては、
絶対にいけないと思う。
確かに、ストレス発散などの効果はあるかもしれないが、後の人生に大きな影響を与えない。
何も残らないのだ。
僕は、芸術を鑑賞するということは、仕事や勉強をするのと同じくらい、大変な作業だと思う。
そんなに、簡単なことじゃない。
集中しなきゃいけないし、生の舞台は、ひとつ見落としてしまったら、まき戻しなどできない。
全てをこぼさずに記憶するために、かなりの集中力を使うと思う。
それは「疲労」に繋がってしまうが、しかし、それを乗り越えてこそ得られる深い感動があると思う。
こちらから、耳を立てて、かすかに鳴っている細い音を聞き入った事が、最近ありましたか?
五感をフルに使って、生きている心地を実感したことが、最近ありましたか?

僕は、感性を取り戻す事で、幼少の頃に持っていた素直で暖かい心を思い出すことが出来ると、
信じています。

僕の音楽がそれに値するように、毎日を大切に生きてゆこうと思います。

2007.06.14

皆で泣きましょう。そして、感謝しましょう。

僕は大切なものを失くした事があります。
僕は大切な人を亡くした事があります。
その時は、「もうこれ以上は歩む事をやめてしまいたい」と思ったけれど、
今は、僕を大切だと思ってくれている人のために、一生懸命生きていられます。

夜の飛行機で、遠くに東京の光が見えたとき、
心に染み入る美しい音楽を聴けたとき、
香りだけでもとろけてしまいそうな美味しい食事をしたとき、
凍りつく冬が明けて、春のそよ風を頬で感じたとき、
人から、暖かい愛を受け取ったとき、

僕は泣きます。

その時の涙には2つの意味があります。
一つは、「生きていて良かった。なんて幸せなんだろう。」
もう一つは、「あぁ、あの人にもこの幸せを同じように感じさせたかった。」

ステキな飛行機でのフライトも、美しい最上の音楽も、いつかは終わりがきます。
そう、全ての感動には「終わり」が必要。それは、人生でも同じ事が言えるでしょう。
でも、いつかは終わるけれど、自分で終わらせることは出来ない。
人生だって、自分で終わらせてしまったら美しくない。感動できない。
美と幸せの前では、「終わり」という存在は皆に平等なのです。

僕にも、こんなに大好きな音楽でさえ、ただの騒音に思えるほど苦しい時がありました。
ショパンでさえ、一年間殆ど何も作曲できなかった時期があります。
あの、鉄人と言われるベートーヴェンだって、一度は自殺を決意しました。
でも、彼らは自分では絶対に幕を下ろさなかった。だからこそ、彼らの人生は美しく輝いている。

僕は、後で解ったけれど、死にたいとさえ思った苦しい感情は、ただ「泣きたかった」だけの間違い。
「死にたい」と「泣きたい」は似ているのです。でも、思い切り泣くのは、すごく勇気がいることです。
だけど、自分から幕を下ろしてはいけないのだから、何とか先へと進まねばなりません。
だから、勇気を振り絞って泣いていました。それ以来、本気で泣ける人を尊敬しています。

大切な人を失くしたり、大切な人から裏切られたり、自分の人生から「信用」という二文字が消えても、
歩き続けるのです。半歩だけでもいいから、歩みを止めてはいけない。
それは、貴方のためではありません。それは、あなたを密かに大切に思っている人のためです。
あなたを大切に思ってくれる、まだ逢ってもいない、未来のあの人のためです。
自分にとって本当に大切なものとは何か、それは苦しい時にはわかりません。
半歩でもいいから自力で歩いたら、その先に大切なものは待っています。
辛いときには、苦しい時には自分を思いっきり表現してください。
それが無理なら、大泣きしてください。それが、「半歩」にあたります。

僕は大切なものを失くした事があります。
僕は大切な人を亡くした事があります。
その時は、「もうこれ以上は歩む事をやめてしまいたい」と思ったけれど、
今は、僕を大切だと思ってくれている人のために、幸せに生きています。

今は、もういないあの人のために、「ありがとう」と告げて、泣く事が出来ます。
そして、泣いた後に、幸せそうに、「ありがとう」と小さく微笑む事が出来ます。
今は、失った大切な人に、感謝をする事ができるのです。
人の大切さを教えてくれたから。愛情の美しさを教えてくれたから。
今、僕は、僕の周りにいる全ての人に、こうやって告げることが出来るのだから。

     「みんな、生まれてきてくれて、本当にありがとう」

2007.06.12

半歩先の未来

「王子、ピアノが上手くなるにはどうしたらいいですか?」

この質問が殺到しています。
しかし、残念ながらこの答えは中々簡単には答えられません。
よければ、何日も徹夜でお話ししましょうか・・・^^;
しかし、ひとつだけ言える事と言えば、「続けるための努力をする」ということです。
つまり、ピアノや音楽を「好きでいる」という事。

ひとつの事を突き詰めてずっとやっていると、何かと楽しめない現実が出てきます。
その現実と理想との衝突によって、やめてしまう程の苦を与えられる事があります。
なので、いつも好きでいるという事は、意外と難しい。

まず、ピアノを好きでいるということは「ピアノを弾いている自分を好きでいる」という事と一緒だという事。
それを理解してください。
その上で、うまく自分に達成感を与えていくこと。
僕の場合、どうしても作曲する意欲が出ないとき、真っ白な五線紙に、
章節線だけ永遠と書いていきます。
すると、翌朝、相変わらず意欲は出なくても、
「章節線だけでも書けた」という達成感から、ピアノや五線紙に向える勇気が持てます。
それで一度動き出せれば、段々とサイクルが出来てきます。
とにかく、初めの一歩、いや、半歩だけでも動いておく事が大切なのです。

僕も、コンクールや仕事に追われて自分を見失った時には、
鍵盤の上に手を置いてから、後数mmだけで音が出せるのに、それが出来なかった経験があります。
その数mmが遠いのですよね。
挑戦する事が怖い。
そんな気持ち、本当によく解ります。
でもね、

人生の価値を高めてくれるもの。

そんな素敵なもの、お金で買えないものを、少しでも誰かに分けていきながら生きてゆけたら、
ステキじゃないですか。
僕もそうだったけれど、自分のために頑張れなくなったら、誰かのために頑張ればいい。
特定の誰かが探せなかったら、それは、未来に託すしかない。
でも、必ずいます、あなたの愛を待っている誰かが。あなたの勇気を必要としている誰かが。
そう信じて頑張る。そう信じて、一歩だけでも、半歩だけでも、動いてみる。それが大切なのです。
半歩だけでもいい。何かをやってあげれば、必ず自分のエンジンはかかります。
あなたの頑張りを待っている未来の大切なあの人のため、そして、
明日を生きる、自分自身のために、

さあ、動きましょう!

2007.06.11

邦門くんへ。  海より。

僕は東京で生まれ、育ったのも所沢や東京なので、「海」というものをあまり見て来ませんでした。
だからか、海に行くと今でも「憧れ」よりも「恐怖感」が先立ってしまいます。
「怖い・・・」
率直にそう思ったのが、高校生の頃にコンサートで行った鳥取からみた日本海でした。
何か前世であったのかな(笑
でも、嫌いじゃありません。
そんな「海への憧れ」から、僕は、空想の中でよく「大きな海」を曲にします。
そして出来た曲、「束の間の眠り」。
題名にあまり意味はありません。本当に束の間の眠りのときに一瞬で閃いたからそういう題名です。

この曲を、僕の親友の一人である、渡邉邦門(わたなべくにと)さんに献上させて頂きました。
彼はとても気に入ってくれて、彼のHPで流してくれています。

HPはコチラ→ http://www17.ocn.ne.jp/~kunito/

彼は石原軍団の看板を担っていくだろう、素晴らしい才能と美貌の持ち主です。
松山ケンちゃん共々、是非応援して下さいね!^^

それにしても、どうして海が怖いのかなー。
この感覚共感できる方いらっしゃいますか?
水が怖いのとは違うんですよ。何かの生き物が僕を喰いつくそうとしているような、そんな感覚。
でも、それが心地良いのです。
自分が絶対に勝てない相手を目の前に、すごく脱力感がある。
むしろ、そのまま喰いつくしてくださいって感じです。(笑
海といえば、ドビュッシーにそういう題名の交響曲がありました。
とってもいい曲です。
さ、今日はそれをテーマ曲にして一日頑張りますよ。
皆様にも、どうか美しい一日を。

2007.06.09

DIARY

今日もたくさんの方から暖かいエールを頂きました。
本当にありがとうございます^^!
明日は青森~。
初めていきます。ケンちゃんの故郷。
何でも、霧が濃いから危険という理由により新幹線移動です。
ちょっと長いけど、その時間を、神様から貰ったと思って有意義に使います!
明日も僕を見かけたら一声下さいね^^
おやすみなさい。

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